洲本市(淡路島)「竹資源エネルギー活用」視察

先月、日本木質バイオマスエネルギー協会が主催する「竹資源エネルギー活用」バイオマスツアーに参加しました。

淡路島において放置竹林が拡大している問題を何とかしようということで、「あわじ竹資源エネルギー化5か年計画」が2014年9月に兵庫県で策定され、竹チップを燃料として毎年500トン消費することを目指すプロジェクトの視察です。

竹チップボイラーの開発から取り組み、小型、中型ボイラーで試験的に運用し、現在は洲本市の温浴施設に大型ボイラーを設置し、年間150トン(竹林5ha相当)を消費するところまで来ているそうです。

竹をエネルギーにしにくい原因はいくつかあります。第1に、バイオマスボイラー先進地の欧州では竹が生育せず、ボイラーを日本で新たなに開発しなければならないという問題です。重油の方が手軽で取り扱いやすく重油ボイラーが一般的で、竹をエネルギー源としてこなかった歴史も影響していると思います。

次に、ボイラーを開発しても竹にはケイ素、カリウム、塩素分が多く含まれ、燃焼後にクリンカと呼ばれる固形物ができ燃焼炉を傷めやすいという問題があります。これに対して、前述の温浴施設のボイラーではクリンカが生成される温度以上にならないように調整しているそうです。

第3に、重油とのコスト比較の問題です。熱量としては、重油1ℓと竹2㎏がほぼ同じということで、竹チップの活用が進むには重油より安くなければならず、重油の価格に左右されます。

最後に、各当事者の連携が不可欠なことです。竹チップの消費者がいたとしても、竹自体を切り出す人、切り出した竹を運搬する人、そして竹を竹チップに加工する人が必要になります。竹チップを製造する杉本林業さんにお話をうかがいましたが、まだまだ採算は取れない状況で、それでも杉本林業さんは竹を使って地場産業としてどうにかできないかという思いで取り組んでいるそうです。

切り出した竹1㎏あたりの値段は、工場まで持ち込んで10円、杉本林業さんが現場まで受け取りに行って5円。ちなみに写真(添付)の一区画が約1トンだそうで、何はともあれ竹を山から切り出してくるのが一番大変と言っていました。土地の所有者が異なる中で広がる竹林であればなおさらです。

以前、酪農家のバイオガスプラントも視察したことがありますが、その時も専門の方からバイオガスプラントは「合意形成ビジネス」と言われたことを思い出しました。同様に、竹をエネルギー資源として活用する場合も、地域の合意形成なくしてできないビジネスと感じました。